〔展示〕
2010年9月28日（火）～10月6日（水）
12:00～20:00（最終日～17:00)
「第二植物園」＜ファインダーのなかの『樹木派』＞
「帝都防衛」＜アジア太平洋戦争遺跡・遺品＞
渋谷秀雄
〔展示概要〕
「第二植物園」
＜ファインダーのなかの『樹木派』＞と
「帝都防衛」
＜アジア太平洋戦争遺跡・遺品＞について
「第二植物園」
１９５０年に高見順氏が自費出版した詩集『樹木派』に後年触発され撮影した写真ですので、
『樹木派』から「深夜の樹木」一編をお借りし冒頭に置かせていただきました。
病床から見える、崖に生える樹木との交感を通した一連の作品が『樹木派』ですが、
私も同様の経験をしたからか、『樹木派』にはいつも共感を覚えます。
今作品は、私独自に「樹木」と相対し表現したものですが、『樹木派』と通ずるところがあれば幸いです。
「帝都防衛」
全国に１万はあるという戦争遺跡・遺品の一部は、心ある市民らの手により保存されていますが、
他の多くは野晒しとなり朽ち果て、あるいは解体されています。
太平洋の激戦地や中国、朝鮮、アジア諸国の遺跡・遺品はさらに過酷な運命をたどっているのでしょう。
「遺跡・遺品」と一口に言いますが、戦争の現実を刻印され、
見る物に戦争の悲惨さ残虐さを伝える歴史的に貴重な遺産なのです。
今回の写真は、東京を中心にした遺跡・遺品を撮影したものです、
軍都東京周辺には数多くの「戦争遺跡」がありますが、これはその一部を取り上げたものでしかありません。
私は：若い頃に写真を撮影していましたが、ここ１５年ほど前から再度撮影を開始しました。
その中から上記２作品をまとめ、次の作品作りへの足がかりにしようと思っています。
たまたま両作品は３年ほど前からの写真となりました。（2010年9月 渋谷 秀雄）
