〔展示〕2013年3月29日(金)~4月10日(水) 12:00~20:00 (※最終日~17:00) ※木曜日休廊

「生息と制作-北海道に於けるアーティスト、表現・身体・生活から」

出展作家 :
石倉美萌菜 / 小林麻美 / 佐々木恒雄 / 中村絵美 / 藤谷康晴 / 森本めぐみ / Rady Wolf
企画 : 大下裕司 / 森本めぐみ


*3月30日(土) 14:00~15:30 アーティストトーク / 18:00~20:00 レセプションパーティー
*4月06日(土) 藤谷康晴によるライブドローイング(18時頃からを予定)

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北海道に対する、豊かな自然、おいしい食、寒くて厳しい冬、綺麗 な雪景、夜景、温泉、動物、文化…
というある種の商業化されたラストフロンティアのイメージの中に、暮らしの匂いをかぎとることは難しい。
観光資源が豊富な、しかし観光力があるとは言えないこの観光地に於いて
「試される大地」としてあるように要請している何かが存在しているのだとしたら、
それが暮らしの匂いに蓋をしているかのようだ。

北海道には、機能的な美術大学も無ければ、またそれを享受し、市場化するギャラリーや、
コレクター、批評家、キュレーター、現代美術館も明確には存在していると言いがたい。
ネットワークの整った「内地(北海道から本州を指す)」もしくは
「外国」へと表現の場を求めていく選択肢もあるなか、北海道という場所の選択は、
日曜画家的に労働の合間を縫っての制作を否定的/肯定的を問わず、
前提として受け入れる選択でもあるといえるだろう。
しかしながら、首都圏や都市部で当然のように語られる状況…美術の事だけを考えながら生きるという状況は、
果たして本当に作家として普遍で普通なのだろうか。
現在の北海道で制作を続けていくことは今日的な輝かしいスーパースターの作家像とは違うかもしれない。
だが、制作と生活が乖離してしまうこともない。それは生きる姿そのものに依るだろう。

本展では札幌近郊を主な発表場所として活動している作家として、
惨めさを糧に強烈な作品を制作する石倉美萌菜、
入念に練られた構図で景色への知覚そのものを表現する小林麻美、
自然と郊外の対立する石狩に住み情念的なドローイングを展開する藤谷康晴、
現在はコールセンターに勤めながら妄想的な室内風景を描く森本めぐみの他、
網走で漁師を営み休漁期をメインに絵画制作と発表を続ける佐々木恒雄、
また、東京と北海道を往復している作家として、
生まれ育った長万部等各地へのフィールドワークからイメージを掘り起こす中村絵美、
自身の分身ともいえる着ぐるみを介して表現を続けるRady Wolf(ラディウルフ)といった、
1980年以降の生まれの作家を紹介する。
これまでにあまり注目されてこなかった北海道の若手作家を東京で鑑賞する機会であるとともに、
美術作品を「制作」するということと「生活」するということが、
如何に本来的に分断されずあるのかについて考えたい。

c 2004- 新宿眼科画廊   /(株)GelatinContemporary

Shinjuku Ophthalmologist(GANKA) Gallery