2011/05/27-06/08

皮膚と地図Ⅱ – 記憶と時間への近づき方

〔展示〕
2011年5月27日(金)~6月8日(水)

12:00~20:00(最終日~17:00) ※木曜日休廊

「皮膚と地図Ⅱ  - 記憶と時間への近づき方」

利部志穂、白木麻子、村上郁、DIG & BURY、TOLTA

スペースM、S、E

〔概要〕

「皮膚」は身体の感覚を「地図」は論理的思考を表しています。
この2つの言葉が複雑に絡まって生成されている作品に出会ったときの体感がテーマの核となっています。
それは内側からも外側からも形づくられる「皮膚」の柔軟さや、今まさに創られている途中のルール無視の「地図」、そういうものが含まれる作品に出会う感覚に近いかもしれません。

※本展は2010年8月に開催した「皮膚と地図 4名のアーティストによる身体と知覚への試み」の第2弾として企画しました。

Date
  • 2011/05/27-06/08

Location
  • スペースM、S、E

Creator
  • KAGABU Shiho / 利部 志穂

  • SHIROKI Asako / 白木 麻子

  • MURAKAMI Kaoru / 村上 郁

  • DIG & BURY

  • TOLTA

Curator
  • MIZUTA Sayako / 水田 紗弥子

KAGABU Shiho / 利部 志穂

〔プロフィール〕
利部志穂の作品のテーマの一つは記憶です。
既成の物を組み合わせてインスタレーションをする彼女の作品は、
物から発動する触感や形の面白さが自身の記憶と結びつき、
さらに記憶から離れて物に収束していきます。
生成される記憶のダイナミズムそのものが彼女の作り出す空間です。
鑑賞者は過去にあった記憶が、現在との関係によって常に変化していく過程に触れられるのです

SHIROKI Asako / 白木 麻子

〔プロフィール〕
白木麻子の作品は日用品や古道具のようにも見えますが、
身体に寄り添うようなポケットの裏側やくり抜かれた襟などのモチーフが登場します。
自分が空になって、物の実態に触れようとしている謙虚さに惹かれます。
素材をコントロールも克服もできないことを知っていて、
だからこそ作品の過程と共に静かに現実に引き戻すような彫刻作品です。

MURAKAMI Kaoru / 村上 郁

〔プロフィール〕
自分ではない他者の記憶と共に作品を広げていく村上郁の作品は、
時間と空間を自由に行き来しています。
知らない人が手にとっていた古いポストカードから現在や未来をも回想し、
スナップショットを撮るように、想像の場所や、会ったことの無い人を彼女の世界に瞬時に取り込むのです。
そしてその作品の、事実か定かではない捏造された架空の記憶に懐かしさを感じます。

DIG & BURY

〔プロフィール〕
DIG&BURYは恐怖めいたものへ軽く薄く近づきながら制作をしています。
恐山に行きイタコに出会い、竹島を自分の目で確かめにいき、
ミャンマーのサイクロンに偶然出会う、
そういう彼らの方法と歩み方は子どものように都市や街を歩き、
怖いものに目印をつけるように軽くてたどたどしい。
俗っぽい態度で恐怖に向き合う作品への否定の気持ちと共に、
メディアを通して恐怖に慣れてしまった私たちの姿勢そのものを反省しつつ現実に向き合う契機になる、
そういう作品です。

TOLTA

〔プロフィール〕

現代詩や戯曲といった表現ジャンルを中心として、ことばと詩の未来を追及するヴァーバル・アート・ユニット。河野聡子、南谷奉良、山田亮太により20064月結成。百年後、そしてその先の未来に生き残るようなことばの創造と進化をめざし、「国語の教科書」形式での雑誌の発行や、全長100メートルの「本」の製作を通して書物のマテリアルな側面にフォーカスする作品などを発表するほか、パフォーマンス企画、ミュージシャンやダンサー、俳優とのコラボレーションも行っている。

発表作品に雑誌『TOLTA1』~『TOLTA4』、国語教科書のパロディ『トルタの国語』『トルタの国語 冒険の書』、アンソロジー詩誌『テキサス詩集』『ジャイアントフィールド・ジャイアントブック』、巻物本シリーズ『トルタロール』『ジャイアントフィールド・ジャイアントロール』『ワンハンドレッドメートルトルタ』等。イベント出演等に「アンユナイテッド・ネイションズ詩はどのように書かれるか」、日本近代文学館「絵本の世界に遊ぶ」(20096月)、首都大学東京現代詩センター「詩のいま、世界のいま」(20102月)、東京日仏学院「詩人たちの春」(20114月)、他。その他、執筆参加書籍に『〈建築〉としてのブックガイド』藤原ちから・辻本力編,明月堂書店(20112月)がある。

 

〔WEB-site〕

https://toltaweb.jp

MIZUTA Sayako / 水田 紗弥子

〔プロフィール〕
フリーランスにて現代アートに関する展覧会、フェスティバル、アートアワードなどの企画・運営、コーディネートに携わる。
企画した主な展覧会として「皮膚と地図:4名のアーティストによる身体と知覚への試み」(2010年)、「Alterspace – 変化する、仮設のアート・スペース」(2014年)、「もの・かたり:手繰りよせることばを越えて」(2019年)などがある。
2015年から東京造形大学非常勤講師。

〔Twitter〕
@mizutasaya

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