〔プロフィール〕
1989 岡山県生まれ
2014 倉敷芸術科学大学 芸術学部卒
2014 カオス*ラウンジが開催したポスト・
岡山に在住しながら活動する中、
〔企画した展示〕
2021 「故郷」(新宿眼科画廊 / 東京)
2021 「みちくさ」(River coffee&Gallary / 東京)
2022 ドローイング展「ゆきどけ」(新宿眼科画廊 / 東京)
2022 「犬展」(プライベイト / 東京)
〔主な個展〕
2021 「neo green」(OF / 岡山)
2021 宏美個展 (日和坂アート研究舎 / 石巻)
2022 「木森土」(GALERIE OVO gallery / 台湾)
〔Twitter〕
@h_hayakashi
〔WEB-site〕
https://h-hiromi-me.tumblr.
〔展示〕
2019年6月7日(金)~12日(水)
12:00~20:00(水曜日~17:00) ※木曜日休廊
「木と森」
宏美
スペースS
〔概要〕
私の家には庭がある。庭は母が植えた木や、外から飛んできた種が発芽したもので、茫々だ。もはや私にも、母にすら何が何だかんだ分からない状態である。
私は昔から母と折り合いが悪く、思春期には母と会話をしないという事を徹底していて、それは今でも続いている。なので母が作った庭が嫌いだったが、どんどん母の手に負えなくなっている様子を見て、自分の事のように感じた。
会話がなくても何も不自由しない。むしろお互いが自由に生きてるように思えたが、今年の2月に祖母が危篤となり、亡くなった。「おばあちゃん、危篤だから、ちょっと実家に帰ってくるね」「多分お葬式もするから、1週間くらいかかるから」と母が言った。今まで徹底して会話を拒んでいた私は咄嗟に「自分も行きたい」と言えなかった。
母が家を出て行ってすぐの頃は、祖母はまだ亡くなってなかっただろう。この時私は新しく買ったゲームをしていた。2日経っても3日経っても、母から連絡はなかった。祖父の時も自分は葬式に参加しなかった。だからこれはいつも通りといえばいつも通りなのだが、ゲームの中でキャラクターが死んでしまう度、しんどくなった。
1週間後に従兄弟が気を利かせてお葬式の時の写真を送ってきてくれた。祖母の写真を持った母が中央にいて親族全員で撮った写真だった。写真の祖母と母はよく似ている、と思う。鏡に映る自分も祖母と似ていると思った。