〔展示〕
2009年10月20日(火)~11月3日(火)
「Tender Constructions」
中島弘美、ルシール・デュプラッツ、アレキサンダー・ゲーリング、メラニー・フォゲル
スペースM
〔アーティストトーク〕
10月24日(土)18時~ / ゲスト:山岸かおる(ART iT編集部)
〔概要〕
2009年10月20日(火)から11月3日(火)まで新宿眼科画廊にて、
東京、ロンドン、ドイツという異なった背景を持つ4名のアーティスト、
中島弘美、ルシール・デュプラッツ、アレキサンダー・ゲーリング、メラニー・フォゲルによる、
ドローイングと写真作品により構成されるグループ展、
’Tender Constructions’(穏やかな構築)を行います。
この展覧会では、それぞれが内包する非日常的な
未知のイメージへの穏やかなアプローチを軸に展開されます。
彼らによる試みは、私たちの日常にありふれた事柄を起点としながらも、
甘美でいて時に辛辣なファンタジーを呼び起こし、
その制作過程において再構築を繰り返しながら構成され、
イマジネーションに溢れる豊かなイメージを重ね合わせていきます。
幾重にも重なる線のストロークで描かれる中島弘美のドローイング作品では、
その背景にある日本的な構図と微量の表現主義的な要素が共存し、
作品に独自の浮遊感を与えています。
アレキサンダー・ゲーリングとメラニー・フォゲルの写真作品は、
日常と非日常の間に存在するファンタジーを映し出します。
一見鮮やかでおどけたようにも見えますが、
その背後には、彼ら自身を反映した物語が実は複雑な回路を辿っていることが示唆されています。
ルシール・デュプラッツは、フレームの中の何気ない空間をミステリアスな空間へと変容させます。
展示作品では、画面の細部までその青いトーンが神秘的に広がり、
被写体の断片を通して静寂な中にも混在する不安定さを浮き彫りにします。
これらの作品は、単なる寓話的表現としてだけでなく、
今日の私たちの内なる深層に根差した感情や想像力の存在価値を改めて鑑賞者に提示するものとなるでしょう。